黒木町日記

実家のある福岡県の黒木町。2010年2月1日をもって、
八女市に吸収され、名前も聞く機会もめっきり減りました。
ちなみに、管理人は東京都暮らしを経て長崎県在住です。
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子供の貧困が日本を滅ぼす-社会的損失40兆円の衝撃- 日本財団子どもの貧困対策チーム 読了

「子供の貧困が日本を滅ぼす」センセーショナルに書かれたタイトルに、

少しでも関心を煽るための新書だからこう名づけたんだろう、

そう訝しがる方にこそ、この著を手に取って現実を目の当たりにしてほしい。

 

私は、今年3月まで一年ほど中野区において中学生向けの

無料学習支援を行う活動にボランティアとして参加させていただいた。

 

 

そんな自らを振り返ると公立の四年制大学を卒業して、

何の不自由もないように東証一部上場企業に就職できたものの、

田舎で生活する高校中退の父親と高卒の母親に育てられた。

 

保育園に通う時期から共働きであり、

社会的な躾の多くは地域社会にいた大人達からだった。

大学進学に関わる費用は祖母の蓄えがあったからこそだった。

つまり、私自身が貧困した子どもでなかったのは偶然だと言える。

 

子どもの貧困が、社会問題として大きなテーマになり、

国も法整備を進め、自治体もそれぞれに具体的な対策が行われているが、

まだまだ全国的に他人事だと考えている人が多いのが現実である。

 

 

この新書においては、子どもの貧困について、

その結果が日本社会へ与えるインパクトについて、

経済的な推計を行い、当事者・経験者へのインタビューを行い、

どうすれば子どもの貧困連鎖を防げるのか仮説を提示し、

アメリカの貧困対策プログラム研究結果を紹介し、

政府・自治体・NPOの具体的取り組みを案内している。

 

つまり、この一冊227ページをめくることによって、

子どもの貧困とは何なのか、どういったことが問題で、

社会全体にどの程度影響をもたらすのか、

どうすればそれを解決できるのかといった全体像を掴むことができる。

 

地域社会の結びつきが希薄になっている時代と言われて久しいが、

子どもを取り巻く社会的環境は年々厳しさを増している。

それはつまり、日本人全体が遠く未来よりも、

目先の事実に追われているという事実の裏返しとも言える。

 

しかし、この著書から見えてくる事実は、

子どもの頃に社会的な関わりを身につけた人々が

世の中に増えれば増えるほど、

社会全体に自らの力で歩んでいこうとする大人が増えるという実態である。

 

私自身を振り返ったり、子どもに接して感じることは、

数々の社会経験を経るという事実が、

どんな座学の勉強よりも、

将来を生きていく安心材料になるだろうという雰囲気である。

 

 

貧困に悩む子どもが目の前にいたとして、

直接接点がない大人が、

どのように支援の輪を差し伸べれば良いのか分からない、

そんな当然の疑問は多くの人が感じるところだろう。

 

その万能な答えを用意できる大人はどこにもいない。

つまりは、気がついた人が、できる範囲で支援する他ない。

子どもを気にしてあげる、たったそれだけでも十分と言える。

 

大人から関心を寄せてもらえなかったと思う子どもが増えるほど、

その子ども達が大人になった時に、

次世代の子どもに関心を寄せる大人の数は減るだろう。

 

高齢者の人口割合が増加し、

子どもの数が減少する社会で一番問題になるのは、

近視眼的な大人の数がどんどん増えていくことなのかもしれない。

そんなことをこの新書から考えさせられた師走の1日であった。

 

子ども

JUGEMテーマ:読書

評価:
日本財団子どもの貧困対策チーム
文藝春秋
¥ 780
(2016-09-21)
コメント:子どもの貧困が社会的課題という論調は多い。しかしながらそれを網羅的にコンパクトにまとめた本はまだまだ少ない。この新書はまさに全体像をさっと見つめるにはもってこいの著書

読書 | 23:59 | comments(0) | - | - | - |
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