黒木町日記

実家のある福岡県の黒木町。2010年2月1日をもって、
八女市に吸収され、名前も聞く機会もめっきり減りました。
ちなみに、管理人は東京都暮らしを経て長崎県在住です。
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ぼくが世の中に学んだこと 鎌田慧著 読了
この本は、鎌田氏が実際にさまざまな職業を実際に経験され、
そこで働く過酷な環境で生活する労働者の想いを、
さまざまな角度から伝えた「生きている人の記録」です。

最後にまとめられている文章を読んでいただくだけでは、
そこに描かれている労働者の想いは、伝わらないと思いますが、
訴えるものがありますので、以下引用します。

(以下引用)
ぼくは世の中にでてさまざまなひとたちと会い、
多くのことを教えてもらった。
そのひとたちの生き方が、自分もちゃんと生きなければならないことを
無言のうちに示している。
戦争中でも、命をかけて戦争を反対しつづけたひとたちがいたのだ。

これまで、ぼくは何冊かの本を書いたが、それはそのひとたちが
ぼくに書かせたともいえた。
しっかり書かないと、笑われてしまいそうなのである。
こうして、さまざまなことを教えられて生きてくると、
いまの時代が不思議なものにみえてくる。

どうして成績をあげるためにだけ勉強しなければならないのか。
どうしていい大学にはいらなければならないのか。
そして、どうしていい会社にはいらなければならないのか。

それがはたして、人生にとってどんな意味があるのだろうか。
勉強は、自分のためばかりのものではない。
ともに生きているひとたちのためのものである。

ひとを蹴おとしたりせず、みんなが助けあってともに生きる道がある。
それはよその国のひとたちを苦しめても、自分の国だけが発展すればいい、
というかつての、そしていまの日本の進んでいる方向とは
まったくちがうものである。

劣等生で、大きな会社にもはいれず、
安定した生活ができなかったために、ぼくはぼくなりに自由に生きてこれた。
それはたしかに、「自由業」という職業のためであったかもしれない。

しかし、格別、ぼくのような職業につかなくとも、
さまざまな場所で、自由に、つまりはひとを支配したり、
ひとに強制したり、あるいはひとから強制されたり、
自分の意見をいわなかったり、あきらめてしまったり、そんな生き方ではない
生き方をしているひとがいる。

いい会社にはいって出世することだけを最大の価値にしたり、
人生の目標とさえしなければ、さほどむずかしいことではない。
生活するのは、さほどむずかしいことではない。
むずかしいのは、生き方である。
(引用終わり)


以上の言葉は、鎌田さんが働いたり取材をされた、
町工場、出版関連の学校、出版社、トヨタ自動車期間工、
旭硝子下請け期間労働者など多くの実際に、労働体験を通して、
得られた数々の労働者のエピソードのまとめの文章です。

鎌田さんは、書くことで労働者の姿を伝える仕事をされていますが、
決して伝聞ではなく、実際に底辺で大きな力に動かされている労働者が
吐き出す声を、厳密に拾われて、文章を綴られています。

トヨタ、原子力発電、イタイイタイ病など、さまざまな労働者が
搾取される環境からの声を著書にまとめられています。
その結論として、上記の文章があがっていますが、
鎌田氏は、現在数十年前よりも、過酷な労働者環境が存在している、
ことに強い憤りを感じていらっしゃいます。

上記の文章にあるとおり、他人の幸せを考えず、
ただ自分だけを考え、目の前のことに精一杯になることが、
果たして自分自身のためになるのかどうか、
考えてみる大きなきっかけになる著書だと思います。

ここに書かれている数十年前のエピソードは新しいものでしょうか。
現実的に、日雇い労働者の町で運転手の求人に募集をした人が、
原子力発電所で労働をさせられている事実が存在します。

自分自身の仕事に悩まれている方も多いと思います。
まずは、さまざまな厳しい労働者の実態を知ることも、
その変化を見出すきっかけにすることも必要不可欠ではないのでしょうか。

JUGEMテーマ:労働者の声
評価:
鎌田 慧
岩波書店
¥ 1,050
(2008-05-16)
コメント:これから社会に出る学生の方、仕事に悩む社会人の方、それぞれに受け止め方が違うと思いますが、是非とも読むべき本です。

読書 | 00:45 | comments(0) | - | - | - |
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