黒木町日記

実家のある福岡県の黒木町。2010年2月1日をもって、
八女市に吸収され、名前も聞く機会もめっきり減りました。
ちなみに、管理人は東京都暮らしを経て長崎県在住です。
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江藤新平 急進的改革者の悲劇 毛利敏彦著読了
江藤新平、彼は明治初期に舞い降りた維新期の奇跡です。
司馬遼太郎氏が、坂本龍馬を幕末の奇跡と言ったのに対して、
毛利敏彦氏は、文中全体で江藤を巨人に仕立てています。
奇しくも、同じ佐賀県立図書館で同じ古文書に
向かい合ったであろう二人の昭和人が目に浮かびます。
江藤新平、そこまで一般的な知名度は高くない
佐賀県出身の幕末から世に出た人物ですが、
彼は今に生きる日本のカタチを作りました。
裁判署制度、
町内会、村などの地方自治体、
民法、非差別階級のない基本的人権などなど、
彼の構想のまま、21世紀の日本に存在するものは多々あります。
残念ながら、カタチだけで、
魂が抜けた仕組みが多いと言えなくもないのですが。

今の閉塞感漂う日本の仕組みを変えたいと思う。
一般的に、現代の諸外国の仕組みを概観する人が多いかもしれない。
しかし、この新書一冊に書かれている江藤新平の
民権思考をじっくり考えてみることのほうが有益だ!
以下本文中から彼の根っこの考えを表した文をご紹介。
------------
「元は、国の富強にあり。
富強の元は、国民の安堵にあり。
安堵の元は、国民の位置を正すにあり。
夫れなお国民の位置不正なれば安堵せず、
安堵せざれば其の業を勤めず、其の恥を知らず。
業を勤めず、恥を知らず、何を以て富強ならんや」
「いわゆる国民の位置を正すとは何ぞや。
婚姻、出産、死去の法厳にして、
相続・贈遺の法定まり、
動産・不動産・貸借・売買・共同の法厳にして、
私有・仮有・共有の法定まり、而して聴訟初めて敏正。
しかのみならず、国法精詳、治罪法公正にして、断獄初めて明白。
是を国民の位置を正すというなり」
JUGEMテーマ:幕末 歴史
江藤新平 | 12:32 | comments(0) | - | - | - |
江藤新平-増訂版- 毛利敏彦著(中公新書)読了

江藤新平、佐賀の乱で死刑になった人でしょ?

そんな認識の方は、まず一読してください。はっきりいいます。レッテルです。


同著で、私が江藤の行動にもっとも関心を持ったのは自治に関する施策です。

以下第一章から引用です。

------

さらに、江藤は、民政全般にわたる開明的な近代化政策を立案した。

佐賀大学教授杉谷昭氏によって学界に紹介された「民政仕組書」には、

「村仕組」「村寄合規則」「町仕組」「町組合規則」「市令郡令職制」

「郡政規則」「商社の大意」「工社の事」「陶器仕組の事」「繁昌の仕組」

「飛脚屋の仕組」「証印税の仕組」の十二項目にわたる詳細な腹案乃至計画と、

「貧院の事」「老幼院の事」「病院の事」「学校の事」の四項目が挙げられている。


まず、「村仕組」の冒頭で、「一町一村の仕組みが行き届かざれば、

闔国(こうこく)の民事整わず候。民事整わざれば、四民安堵の基本立たず候」

と宣言されている。ここでの「一町一村の仕組み」とは、

町村毎の住民自治組織を指すから、

江藤によれば、住民自治こそ「四民安堵」の基本だったわけである。

------


上記は、一度東京にて活躍した後に、佐賀に呼び戻され、

明治維新下で、藩が亡くなる過程で「県」としての政治体制に

移行する際に、江藤が活躍して政治システムが形成される初期段階の施策です。


それから、140年が経過した日本においても、未だに住民自治のあるべき姿が

模索されている今日この頃、果たして江藤新平に及ぶべき政治家が、

どの程度存在するのかと、大変考えさせられたトピックであり、

まさに明治維新に江藤という人が居た事の奇跡を考えさせられました。


私は、彼が生まれ育った佐賀(鍋島藩)の隣に位置する久留米藩(有馬)の

地域の出身ですが、江藤新平が明治の世の中に、貢献した事実については、

ほとんど知識を持っていませんでした。

しかしながら、まず、この毛利敏彦さんの新書一冊を読むだけでも、

どれだけ現在日本の仕組みづくりに貢献した人であるかを知るには十分でした。


もう少し、江藤が奮迅して形作った「この国のかたち」について考えながら、

今を生きていることの課題について考えていけたらと思った好著でした。

JUGEMテーマ:政治家

評価:
毛利 敏彦
中央公論社
¥ 798
(1987-05)
コメント:副題の悲劇を書いている本ではありませんので、あくまでも彼が今の日本に如何に貢献しているか、それを知るための本です。

江藤新平 | 00:33 | comments(0) | - | - | - |

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